中小企業の『マイナンバー対応』とは!?

マイナンバー制度開始で何が変わるのか?

マイナンバーとは、個人に何かしらの番号が割り振られ、そしてその番号を行政手続き等に使うというところまでは理解できている方が多いと思います。しかし、マイナンバーはそんな簡単なものではありません。特に、その取扱いについて慎重に行う必要があるからです。そこで、本サイトではマイナンバーを『企業側の立場』でどのように取り扱えばいいのかについて、お話いたします。

マイナンバー制度は「何が大変なの?」

マイナンバー制度は、「何が大変なのか?」、また「今後、何が変わるのか?」。平成28年1月の開始時期が迫ってきたにも関わらず、中小企業の多くがマイナンバー制度に対する対応を後回しにしているのではないでしょうか?

なぜ後回しになっているのか?

おそらく、「マイナンバー制度を軽く捉えていること」と、「対応は各企業の努力に委ねられているため」からだと思われます。

特に制度が複雑であるにも関わらず、未だに制度内容が浸透しておらず、一部の専門家以外はその制度をしっかりと把握していません。

さて、マイナンバー制度はその制度内容を把握するために相当な労力が必要です。

なぜなら内閣府の特設サイトには相当な情報が掲載されており、これらを全て確認するだけでも気が遠くなるような分量だからです。

その他、「制度がとても複雑」です。最近ではたくさんの書籍がでていますが、読めば読むほど、結局どう対応するのが自社にとって良いのか混迷を極めるばかりです。

ある程度予備知識があれば、書店にある書籍用いて、実務レベルで理解することは可能ですが、人手が少ない中小企業の場合にはセミナーに頻繁に社員を行かせる訳にもいかないので、なかなか書籍で実務運用までをしっかり把握することは難しいと思われます。

しかし、マインバー制度は機敏な情報であるため、厳格にルールに従い管理等する必要があります。

仮に不適切な管理を怠ると従業員からの信用を損ねます。

例えば、自らの重要な個人番号が書かれた情報の扱いを雑にしていれば従業員は不安に思うでしょうし、もし適当に管理等していれば退社時などにトラブルの元になります。

次に、もし個人番号を漏えいしたしまった場合には、社会的な信用を失います。
ずさんな管理に起因する事件に対する代償は計り知れないかもしれません。

そこで、このサイトでは、中小企業向けに、「従業員には安心感を」、そして「漏えい事件など起こさないような管理をするには?」という視点で、マイナンバー制度の対策を行う必要があります。

マイナンバーの対応に困ったなという中小企業のために!

この機会に、企業としてマイナンバー制度を軽く捉えるのではなく、しっかりした対応を地道に講じていく必要があることに少しでも意識を高めていただきたく思います。
本題に移っていきますが、最初にお断りいたします。本サイトではマイナンバー制について、あまり難しいお話はしません。つまり書店で売っている本を読めばある程度理解できるような話は致しません。
そうです!「マイナンバーの対応に困ったな・・・」という中小企業のために、これから先どのように対応すれば「従業員に安心感を与え」、また「どうすれば法令をきちんと遵守できるのか」の2つ絞りお話いたします。

なぜマイナンバーの対応はそんなに大変なのか?

従業員から単に「個人番号」を集め、そして年末調整社会保険事務に利用するだけと考えている方がほとんどです。ただし、そんなに簡単ではないのです。

実務では、個人番号を集める際に、そもそも本人であるかどうかや個人番号が正しいかどうかを確認するように求めています。またその確認方法も厳格な定めがあります。

つまり、従業員に対し「マイナンバーが始まるから個人番号を会社に提出してね」という案内を出して、はい終わりという訳ではないのです。

このあたりのニュアンスからだけでも、相当に面倒臭い雰囲気が感じることができますよね!?
その他、マイナンバー制度は、「保管・破棄・削除」なども厳格な定めがあります。従業員を雇っている間はきちんと管理し、そして退社した場合にはきちんと処分しなければならないのです。

それだけ機微な情報を企業が扱うため漏えいしないように様々なことを気にしないとならないのです。

仮に適当に「個人番号の収集・管理」を不適切に行っていた場合に、従業員と何かしらのトラブルになった場合には、この点を突かれて対応に苦慮することも考えられます。

例えばですが、退職時に未払い残業代請求に併せて、個人番号管理の甘さを指摘されるようなことも十分に考えられます。

そうならないためにも、今のうちからマイナンバー全般の対応を真剣に考えておく必要があります。

具体的には“何が大変なのか?”

マイナンバー制度を分解すると、①個人番号の収集②個人番号の保管・管理、③情報管理体制の3つに区分けすることができます。

それでは、それぞれ「何が大変なのか?」についてお話します。

①個人番号の収集
本当にその個人番号が本人であるかを確認するため、「本人確認」を行わなければなりません。この「本人確認」「個人番号カード」で確認する場合は、「個人番号カード」のみで完了ですが、「通知カード」の場合には、住民票を同時に提出してもらうなど何かと大変です。

次に個人番号は必要な都度収集することが原則です。ただし、これでは実務では面倒ですし、負担が重過ぎます。そこで、「特定個人情報ファイル」を作成します。「特定個人情報ファイル」を作成することにより、2回目以降、個人番号の提供を受ける場合には、「個人番号カード」などの提供を受けることなく個人番号を確認することができます。

ところで「特定個人情報ファイルとはどのような物を指すのだろう」と思いませんでしたか?
マイナンバー制度は非常に多くの固有名詞があるためところどころで足をとめて用語を確認する必要があります。これがこの制度を理解するに非常にネックなのです。

そうです、ほんのちょっとしたところで理解の妨げになるものが多いのもマインバー制度の特徴です。

②個人番号の保管・管理
個人番号を収集する際に、「本人確認」が必要だとお話しました。ただし、ここで実務上問題となるのが、本人であることを確認した書類の保管方法です。どのように保管すればよいのか、またいつまで保管すればいいのかなど本を読んでもよくわかりません。

「本人確認」のための書類は特に保管義務はありません。ただし、適切に「本人確認」を実施したことを証明するためにエビデンスを残しておくことが実務上大切と考えています。

次に、「個人番号」が記載された書類の保管です。具体的には、年間調整時に使う「扶養控除等(異動)申告書」「雇用保険や社会保険の届出書類」です。

これは保管期限が法令で定められています。一定期間は保管義務があり、また保管期限が過ぎたあとはいつまでも保管していることはできないのです。

例えば、従業員が在籍している間は個人番号が書かれた書類を保管し、退社した時点で破棄・削除する必要があるのです。

これらをルーチン化しておく必要があるので、マインバー制度は大変なのです。このように「何が義務で、何が義務ではないのか?」を正確に把握する必要があります。この作業も中小企業には大変ではないでしょうか?

③情報管理体制
マイナンバー制度の何か大変であるか?おそらくこの「情報管理体制」です。

では、この「情報管理体制」とは何を指すかについてお話いたします。
全体像としては、次のようの整理できます。
1.基本方針の作成(任意)
2.取扱規程等の作成(義務的)
3.組織的安全管理措置(義務的)
4.人的安全管理措置(義務的)
5.物理的安全管理措置(義務的)
6.技術的安全管理措置(義務的)

ただし、「100名以下の中小規模事業者」「それ以外の事業者」では扱いが異なるので注意しなければなりません。中小規模事業者の方が負担は軽減されていますが、それでも劇的に負担が軽減されているかと言えばそうとも言えないため、その制度内容をしっかりと把握しておくことが必要です。

ここでは詳細な説明は省きますが、例えば「扱規程等の作成」について言えば、小規模事業者以外は取扱規程の作成が義務ですが、小規模事業者は①特定個人情報等の取扱い等の明確化が義務あり、また②事務取扱担当者が変更となった場合に、確実な引き継ぎ行い、責任ある立場の者が確認する体制が義務となっていいます。

しかし、100以下の小規模事業者である中小企業からすれば、この「扱規程等の作成」一つ取り上げてもどこまで準備し、また運用を求められているのかわかりづらいのではないでしょうか?

 さらに複雑なのは、「組織的安全管理措置(義務的)」です。
特に、その中でも「取扱規程等に基づく運用」「取扱状況を確認する手段の整備」についてお話します。

「取扱規程等に基づく運用」において小規模事業者は、「特定個人情報等の取扱状況のわかる記録(業務日誌やチェックリスト)」の保存が義務付けられています。

ただでさえ日常業務の負担を軽減したいと考える中小企業において、このようなことも行わなといけないのです。

また、「取扱状況を確認する手段の整備」についてですが、特定個人情報等の取扱状況がわかる記録を保存しなければなりません。「記録」をして「保管」しなければならないため、中小企業にはそれ相応の負担があるのではないでしょうか?

それでは中小企業はどう対応すればいいのか?

個人番号をきちんと扱い、また、しっかり管理することが大切であることはこれまでお話した通りです。
ただし、中小企業にとってはこのことが非常に重荷となる場合があります。
例えば、専任の担当者がいない中小企業も多く、マインバーのことを正確に把握するだけでも大変な場合です。

そこで、これまで自社で行っていた社会保険や労働保険の事務手続き社会保険事務所に委託します。別途費用が発生するので負担は大変ですが、今後マイナンバーを社会保険や労働保険で使用することは不可欠であり、また、常にマイナンバーの動向を把握しなければならないので、これはすごく負担になります。そう考えるとやはり外部に委託するのが良いのではないかと思います。

社会保険や労働保険の事務社会保険労務士事務所に委託することで、マイナンバーに対応した管理をしてもらうことができ、また、書類の保存年限も一任し、いつまで書類を保管していればいいかなどを気にせずに、自らは委託先がしっかりマイナンバーを扱っているかなどを監督すればよいのです。

委託先の適切な選定

 委託する場合には、委託先が番号法に基づき委託者自らが果たすべき安全管理措置と同等の措置が講じられているか否かについて、あらかじめ確認しなければなりません。
この確認は非常に重要です。具体的な確認事項としては次の通りです。

委託先の設備
技術水準
従業者に対する監督・教育の状況
その他委託先の経営環境


 




つまり社会保険労務士事務所マイナンバーを委託する場合には、厳しくチェックしていく必要があります。
安易に委託先を決め、万が一情報漏えいが発生した場合には、自らも責任追及される場合もあるため、委託先をしっかり選ぶことが何より肝心です。

 

委託先の社会保険労務士事務所をどのように選べばいいのか?

委託先の選定に当たり、委託先の安全管理措置を確認する必要があります。
まずは具体例として「経済産業省ガイドラインにおける委託先選定基準」があるので、まずはこちらを確認していきます。

①人的安全管理措置、②物理的安全管理措置、③技術的安全管理措置についてそれぞれどの程度のレベルを満たしていればよいのか例が挙げられています。

<経産省ガイドライン>
委託先の選定に当たっては、委託先の安全管理措置が、少なくとも個人情報保護法20条で求められるものと同等であることを確認するため、以下の項目が、委託する業務内容に沿って、確実に実施されることについて、委託先の社内体制、規程等の確認、必要に応じて、実地検査等を行った上で、個人情報保護管理者(CPO)等が、適切に評価することが望ましい。

【組織的安全管理措置】
■個人データの安全管理措置を講じるための組織体制の整備
■個人データの安全管理措置を定める規程等の整備と規程等に従った運用
■個人データの取扱状況を一覧できる手段の整備
■個人データの安全管理措置の評価、見直し及び改善
■事故または違反への対処


【人的安全管理措置】

 ■雇用契約時における従業者との非開示契約の締結、及び委託契約等(派遣契約を含む。)における委託元と委託先間での非開示契約の締結
■従業者に対する内部規程等の周知・教育・訓練の実施

【物理的安全管理措置】
■入退館(室)管理の実施
■盗難等の防止
■機器・装置等の物理的な保護

【技術的安全管理措置】
■個人データへのアクセスにおける識別と認証
■個人データへのアクセス制御
■個人データへのアクセス権限の管理
■個人データのアクセスの記録
■個人データを取り扱う情報システムについての不正ソフトウェア対策
■個人データの移送・送信時の対策
■個人データを取り扱う情報システムの動作確認時の対策
■個人データを取り扱う情報システムの監視

 

これらのことを1つ1つ確認する必要があります。
しかし、これらを委託元がチェックするのは非常に大変です。
そこで実務上の現実的な対応として、第三者認証を取得していることをもって「適切な選定」を行ったとすることが考えられます。具体的には、「プライバシーマークの取得(Pマーク)」「ISMS認証の取得」です。

社会保険労務士事務所を選ぶ際には、「委託先の適切な選定基準」を満たしていることを証明するものの一つとして「プライバシーマークの取得」があります。国内にはたくさんの社会保険労務士事務所がありますが、「プライバシーマークの取得(Pマーク)」を取得している事務所を選べばまず基準を満たしていると言えると思います。

事務所のご案内(アクセス)

社会保険労務士法人 秋田国際人事総研
〒101-0032
東京都千代田区岩本町3-9-4 岩本町SYビル2階
TEL:03-3862-5837 FAX:03-6382-7642
対応地域:東京都(千代田区、中央区、港区、新宿区、豊島区、渋谷区、品川区、台東区、目黒区、世田谷区、文京区、荒川区、江戸川区、北区、中野区、杉並区、足立区、墨田区、江東区、大田区、練馬区、板橋区、葛飾区)、埼玉県(さいたま市、川口市、戸田市など)、千葉県、神奈川県など近隣各県

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