在宅勤務を命じ、かつ始業・終業時刻を変更する場合

これまで会社に通勤して仕事をすることが当然のこととして労働時間を決めていた企業がほとんどかと思いますが、最近では在宅勤務を契機としてより働き方に柔軟性を持たせる企業が増えてきています。

その一つに、「始業・終業時刻」の見直しがあります。
一時的・臨時機措置として「始業・終業時刻」を変更する場合があります。
この場合は、就業規則に「始業・終業時刻」の繰り上げ、繰り下げが規定されていれば、就業規則を根拠に命令できます。

一方、在宅勤務等に切り替えて恒常的に「始業・終業時刻」を現在の時間から繰り上げ、繰り下げる場合はどのように対応すればよいのか?

その場合は、やはり就業規則の労働時間の条項を見直す必要があります。
なぜなら、労基法第89条1項に「始業及び終業の時刻、休憩時間」を就業規則に定めることが規定されているからです。

労働時間に関わるものとして、「始業及び終業の時刻」とは、当該事業場の所定労働時間の始期と終期を明示させ、休憩時間の規定と相まって所定労働時間の長さと配置を明示させようとするものである。」(「注釈労働基準法 下巻 1007頁」東京大学労働法研究会著(有斐閣))

事業主としては、労働時間の「配置」という点を留意すべきです。
何時から働き何時に仕事を終えていいのか?
最近ではクラウド勤怠を使い、労働時間の把握を行う企業が増えており、在宅勤務等を採用し、勤務時間を従来から変更する場合には、就業規則を見直し明確にすれば、システム上も管理がしやすくなるため、面倒でもきちんと就業規則を見直すましょう。