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クリニックの勤怠をKING OF TIMEで管理する始め方
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クリニックの勤怠をKING OF TIMEで管理する始め方

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労務相談

2026.10.21

受付の締め作業や片付けで、終業時刻が毎日ずれてしまう。そんなクリニックの勤怠の悩みは、多くの院長や事務長が抱えていますよね。

紙の出勤簿のまま、シフトと実際の勤務がかみ合わない状態が続いていないでしょうか。

この記事では、クリニックの勤怠をKING OF TIMEで管理し始める際の考え方と、導入前のルールを解説します。


なぜ今、クリニックの勤怠をシステムで管理する必要があるのか

結論から言うと、労働時間を客観的に把握することが使用者の責務になっているからです。

クリニックの勤怠を自己申告や手書きに頼っていると、実態とのずれに気づきにくくなります。

労働時間の客観的な把握が求められている

厚生労働省のガイドラインでは、労働時間の把握は使用者の現認か、客観的な記録によることが原則とされています。

客観的な記録の例として、タイムカード、ICカード、パソコンの使用時間の記録などが挙げられています。

自己申告で把握する場合も、実態との乖離がないかを確認する措置が求められます。

詳しくは厚生労働省の『労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関するガイドライン』をご確認ください。

紙やエクセルの出勤簿では限界がある

紙やエクセルの出勤簿は、手軽に始められる点が利点です。

一方で、次のような負担が積み重なりやすくなります。

  • 月末に手書きの記録を集計し直す手間がかかる
  • 打刻漏れや記入漏れに気づくのが締め日の後になる
  • 時間外労働の累計を月の途中で把握しにくい
  • 年5日の年次有給休暇の取得状況を個別に追う必要がある

医療事務の担当者が1人で集計しているクリニックでは、この負担が大きくなりがちです。

また、出勤簿などの労働時間の記録は、労働基準法により一定期間の保存が求められます。紙の保管場所や探しやすさも、見落とせない論点です。

当直の看護師

クリニックの勤怠管理で起きやすい落とし穴

システムを入れるだけで、すべての課題が片付くわけではありません。

ここでは、よくある状況をもとにしたモデルケースで、つまずきやすい点を見ていきます。

シフトと就業規則の内容がそろっていない

モデルケースとして、午前と午後で診療時間が分かれ、曜日ごとに勤務時間が違うクリニックを考えます。

この勤務を、1か月単位の変形労働時間制で運用するケースです。

その際は、就業規則などで各日の労働時間を特定し、期間の起算日なども定める必要があります。

ところが、実際には「なんとなくのシフト」で回しているケースも少なくありません。

この状態のままシステムを設定すると、時間外労働の判定や割増賃金の計算がずれるおそれがあります。

制度の要件は、『1か月単位の変形労働時間制』で確認できます。

診療時間外の作業が記録に残らない

クリニックでは、診療開始前の準備や、最後の患者さんが帰った後の片付けが日常的に発生します。

打刻の前後に作業をする習慣があると、記録上の時間と実際の労働時間が合わなくなります。

着替えや朝礼の扱いなども、何を労働時間とするかを院内で整理しておくことが大切です。

詳しくはこちらの記事もご参照ください。【内部リンク:労働時間の考え方を解説した記事のURL】


KING OF TIMEで始める実務対応のポイント

クリニックの勤怠をKING OF TIMEで管理する際は、設定の前にルールを決めることが出発点です。

導入前に決めておくルール

まず、次の項目を院内で整理しておくと、初期設定が進めやすくなります。

決めておく項目整理する内容の例
労働時間制度通常の労働時間制か、1か月単位の変形労働時間制か
勤務パターン午前のみ、通し勤務、遅番などの始業と終業の時刻
打刻のタイミング着替えの前後どちらで打刻するか
残業の手続き事前申請にするか、承認者を誰にするか
締め日と確認の流れ誰がいつ勤怠を確認し、給与計算へ渡すか

なお、常時10人未満の一部の業種の事業場では、週の法定労働時間を44時間とする特例措置があります。

自院が対象かどうかは、厚生労働省の『労働時間の基本的ルールを教えて下さい。』を参考に確認しておきましょう。

クリニックで使いやすいKING OF TIMEの機能

KING OF TIMEの公式ヘルプで確認できる範囲では、クリニックの運用に役立つ機能として次のようなものがあります。

  • 打刻方法の選択:ICカード、指静脈などの生体認証、スマートフォンのアプリなどから選べます
  • 変形労働時間制の集計:1か月単位と1年単位の変形労働時間制の設定に対応しています
  • 通知機能:打刻忘れ、未申請の残業、エラー勤務などをメールで知らせる設定ができます
  • 年次有給休暇の管理:年5日の取得義務を満たしていない従業員がいる場合に通知する機能があります
  • 時間外労働の上限の管理:警告値や上限値に達した場合に通知する機能があります

打刻端末の種類によっては、専用の機器や接続するパソコンが必要です。受付の広さや電源の位置も含めて検討しましょう。

最初からすべての機能を使おうとせず、打刻と集計から始めて段階的に広げると、スタッフの負担も抑えられます。


社労士の視点:自社で対応できる範囲と相談したほうがよい場面

勤怠システムの設定は、就業規則や労使協定の内容とそろえて初めて正しく機能します。

どこまでを院内で進め、どこから専門家に相談するかの目安を整理します。

自院で対応しやすい範囲は、次のとおりです。

  • 従業員情報や所属の登録
  • 打刻方法の選定と、打刻ルールの周知
  • 通知の宛先や、承認者の設定

一方で、次のような場面は専門家への相談をおすすめします。

  • 変形労働時間制を導入する、または見直す場合
  • 就業規則や36協定の内容とシステムの設定が合っているか不安な場合
  • 常勤医師がいて、医師の時間外労働の上限を管理する必要がある場合
  • 過去の勤怠記録と給与計算に食い違いが見つかった場合

医師については、2024年4月から時間外労働の上限規制が適用され、一般の職員とは上限の水準が異なります。

クリニックの勤怠管理は、職種ごとの違いを踏まえて設計することが欠かせません。

当法人の労働時間制度に関する支援内容は、労働時間制度のコンサルティングのページでご確認いただけます。


よくある質問(FAQ)

Q1. 少人数のクリニックでも勤怠システムを入れる意味はありますか?

はい、少人数でも導入する意味はあります。人数が少ないクリニックほど、勤怠の集計を院長や1人の事務担当者が兼務していることが多いためです。打刻の記録が自動で集計されれば、月末の転記や計算の手間を減らせます。また、打刻忘れや残業の累計に月の途中で気づける点も利点です。まずは打刻と集計から始め、慣れてから通知機能などを広げていく進め方が現実的です。

Q2. 導入前に就業規則を見直す必要はありますか?

多くの場合、導入前に就業規則を確認しておくことをおすすめします。システムの設定は、就業規則や労使協定で定めた労働時間制度を前提に行うためです。たとえば、変形労働時間制を運用しているのに規則に定めがない場合、設定の根拠があいまいになります。始業と終業の時刻や休憩、残業の手続きが実態と合っているかを確認し、必要に応じて規則を整えてから設定に進むと安心です。

Q3. パートやアルバイトの勤怠も同じように管理できますか?

はい、パートやアルバイトも同じシステムで管理できます。ただし、雇用形態ごとに所定労働時間や休日、年次有給休暇の付与日数が異なる点に注意が必要です。勤務パターンや休暇の付与ルールを雇用形態ごとに整理してから設定すると、集計の誤りを防ぎやすくなります。週の所定労働日数が少ない方の有休の比例付与なども、設定前に確認しておきましょう。


まとめ:クリニックの勤怠はルールづくりから

クリニックの勤怠をKING OF TIMEで管理し始めるなら、機能よりも先に院内のルールを整えることが大切です。

ポイントを振り返ります。

  • 労働時間は客観的な方法で把握することが原則です
  • シフトと就業規則、労使協定の内容をそろえてから設定します
  • 打刻のタイミングや残業の手続きを、院内で決めて周知します
  • 変形労働時間制や医師の労働時間は、専門家と確認しながら進めます

クリニックの勤怠管理を見直すことは、スタッフが安心して働ける職場づくりにもつながります。

【画像挿入推奨:勤怠データを確認しながら話し合う院長と事務長のイメージ画像】


当法人では、KING OF TIMEの導入前のご相談から、就業規則との整合の点検、設定の見直しまでご支援しています。支援内容は労働時間制度のコンサルティングのページでご確認いただけます。自院に合う勤怠管理の進め方は、無料相談でお気軽にご相談ください。

【免責事項】
本記事は、2026年10月時点の法令および公的機関の公表情報にもとづき、一般的な情報の提供を目的として作成しています。
法改正や通達の変更などにより、内容が最新の取扱いと異なる場合があります。
個別の事案への当てはめは、会社の状況によって結論が変わります。実際の対応にあたっては、専門家へご相談ください。
本記事の情報を利用した結果について、当法人は責任を負いかねますので、あらかじめご了承ください。

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