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エンジニアの「固定残業代」で会社が訴えられる典型パターン5つとは!?
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エンジニアの「固定残業代」で会社が訴えられる典型パターン5つとは!?

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2026.04.14

エンジニアは裁量で動いているから、固定残業代さえ払っておけば何時間働いても大丈夫。もし経営者や人事担当者の皆様がそのように考えていらっしゃるとしたら、少し注意が必要です。
実は、IT業界においてエンジニアから未払い残業代を請求されるトラブルの相談が増えています。

遅くまで開発に没頭するエンジニアの熱意に甘えてしまい、適切な労務管理を後回しにしていた結果、ある日突然、弁護士を通じて通知書が届く。そんな事態は、どの企業でも起こり得る「身近なリスク」なのです。

会社を支える大切なエンジニアを守り、同時に会社も守るためには、どのような点に気をつければよいのでしょうか。ここでは、エンジニアの固定残業代を巡って会社が訴えられる典型的な5つのパターンを解説します。

1.なぜエンジニアの固定残業代がトラブルになりやすいのか

エンジニアの仕事は、納期前になるとどうしても業務量が増え、労働時間が不規則になりがちです。そのため、毎月の給与計算を簡略化し、採用時の条件を魅力的に見せるために、固定残業代(みなし残業代)制度を導入している企業は非常に多いのが現状です。

しかし、固定残業代は「定額を払えば無制限に残業させてよい」という魔法の杖ではありません。労働基準法のルールに基づいた運用ができていないと、制度そのものが無効とみなされ、数年分の未払い残業代を遡って支払うよう命じられるケースが一般的です。

2.会社が訴えられる典型的な5つのパターン

1つ目のパターンは、基本給と固定残業代の区分が曖昧なケースです。求人票や雇用契約書で、給与総額の中に何時間分の残業代が含まれているのかが明記されていない場合、判例・裁判例では「その手当は残業代として認められない」と判断される可能性が高いと考えられます。

2つ目は、設定した時間を超えて働いた分の差額を支払っていないパターンです。例えば、45時間分の固定残業代を払っている場合、実際の残業が50時間であれば、超過した5時間分は別途支払わなければなりません。これを怠っていると、法令違反の指摘を受けるリスクが高まります。

3つ目は、固定残業代を除いた基本給が、最低賃金を下回っているケースです。給与総額で見れば最低賃金を超えていても、固定残業代を差し引いた金額が地域の最低賃金を下回っていると、違法な賃金体系とみなされてしまいます。

4つ目は、計算の基礎となる単価の誤りです。役職手当や技術手当など、本来は残業代の計算の基礎に含めるべき手当を除外して固定残業代を算出していると、不足分が発生します。エンジニアは特殊な手当が多いため、この計算ミスがよく見られます。

5つ目は、就業規則や雇用契約書に制度の根拠が記載されていないパターンです。固定残業代を導入するには、社内規定の整備・周知が不可欠です。形だけ「手当」として支給していても、根拠となるルールがなければ、制度として有効とは認められにくいでしょう。

(社会保険労務士が教える法的リスクを抑えるポイント)
エンジニアは専門性が高く、自身の権利についても高いリテラシーを持っている方が多い傾向にあります。そのため、一度不信感を抱かれると、労働基準監督署への相談や訴訟に発展しやすいのが特徴です。

こうしたトラブルを防ぐためには、まず「見える化」を徹底することが重要です。毎月の給与明細に、基本給、固定残業代の金額、そして就業規則または雇用契約書にその対象となる時間を明確に記載しましょう。また、実際の労働時間を客観的に把握し、超過分があれば速やかに精算する姿勢を見せることが、信頼関係の維持につながります。

専門家の視点から見ると、固定残業代制度は正しく運用すれば、会社と従業員の双方にとってメリットのある制度です。しかし、運用の穴を放置しておくことは、将来的な経営リスクを抱え続けることに他なりません。

(まとめ)
固定残業代を巡るトラブルは、制度の仕組みを正しく理解し、適切な契約と管理を行うことで、その多くが未然に防げるものです。エンジニアが安心して開発に集中できる環境を作ることは、ひいては企業の成長を加速させることにも繋がります。

貴社の就業規則や雇用契約書が、最新の法解釈に照らして適切かどうか、この機会に一度見直してみてはいかがでしょうか。少しの確認と修正が、会社を大きなトラブルから守る盾となります。

固定残業代の設計や就業規則の見直しについて詳しくは当法人のIT企業向けコンサルティングページをご覧ください。

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