外国人労働者の職場定着を強力にバックアップ!「外国人労働者就労環境整備助成コース」徹底解説
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外国人雇用
2026.05.24
近年、多くの企業で外国人労働者の受け入れが進んでいますが、日本の労働法制や雇用慣行に関する知識の不足、言語の壁などが原因で、労働条件や解雇をめぐるトラブルが生じやすいという現状があります。
せっかく採用した大切な人材が、環境に馴染めず早期離職してしまうのは、企業にとって大きな損失です。そこで活用したいのが、厚生労働省の「人材確保等支援助成金(外国人労働者就労環境整備助成コース)」です。
本記事では、外国人労働者が安心して働ける環境を整え、職場定着を支援するこの助成金について、社会保険労務士の視点から分かりやすく解説します。
1. 助成金の目的と対象となる事業主
助成金の趣旨
この助成金は、外国人特有の事情に配慮した就労環境の整備(多言語化や相談体制の構築など)を導入・実施し、外国人労働者の職場定着に取り組む事業主に対して支給されるものです。
対象となる事業主
雇用保険の被保険者となる外国人労働者を雇用している事業主が対象となります。
- 対象となる外国人: 日本国籍を有しない方(技能実習生や特定技能外国人も含まれます)。
- 対象外となる方: 特別永住者、在留資格「外交」・「公用」の方は対象になりません。
- 必須要件: 外国人雇用状況届出を適正に行っている必要があります。
2. 導入すべき「就労環境整備措置」の内容
この助成金を受給するためには、あらかじめ作成・認定を受けた「就労環境整備計画」に基づき、計画期間内に以下の措置を新たに導入・実施する必要があります。 受給には、必須メニュー2項目すべてと、選択メニューから1項目以上の実施が必須です。
【必須メニュー】(必ず2つとも実施)
① 雇用労務責任者の選任
事業所ごとに「雇用労務責任者」を選任し、氏名を掲示などで周知した上で、外国人労働者と1回以上の面談(テレビ電話も可)を行い、その結果を書面で記録します。また、トラブル時に相談できる関係行政機関(労働基準監督署など)の案内も周知する必要があります。
② 就業規則等の多言語化
就業規則、労働協約、労働条件通知書、雇用契約書のいずれかを、対象の外国人が理解できる言語(母国語や英語など)または**「平易な日本語(やさしい日本語)」**に翻訳し、周知します。
【選択メニュー】(以下のうち1つ以上を実施)
③ 苦情・相談体制の整備
就業規則等を変更し、相談窓口の設置や外部通訳の活用など、苦情・相談に応じる体制を新たに定め、周知します。 ※特定技能外国人や技能実習生など、法令で相談体制の整備が義務付けられている場合は対象外となります。
④ 一時帰国のための休暇制度の整備
就業規則等を変更し、1年間に1回以上、連続5日以上の法定外有給休暇(通常の年次有給休暇とは別)を取得できる制度を新たに定め、実際に取得させます。
⑤ 社内マニュアル・標識類等の多言語化
安全衛生マニュアル、作業工程マニュアル、福利厚生に関する社内文書、標識類などを新たに多言語化(動画を含む)し、周知します。
3. 支給額と上限
この助成金の大きな魅力は、導入した措置の数に応じて支給額が決まる点です。
- 1つの措置導入につき:20万円
- 1事業主あたりの上限額:80万円
(例)必須2項目 + 選択1項目を導入した場合 20万円 × 3項目 = 60万円が支給されます。
※最低でも必須2項目+選択1項目の計3項目(60万円分)を計画し、実施する必要があります。
4. 最重要!受給のための「離職率目標」と継続雇用
助成金を受給するためには、措置を実施した後の「定着結果」が問われます。
外国人労働者離職率の目標
就労環境整備措置を実施した日の翌日から6か月間(離職率算定期間)において、以下の目標を達成しなければなりません。
- 外国人労働者の離職率が15%以下であること。
- (少人数の特例): 対象労働者が2〜10人の場合は、期間中の離職者が1人以下であれば要件を満たします。
継続雇用の要件
計画提出時に作成した「外国人労働者名簿」に記載された労働者のうち、算定期間の末日まで継続して雇用されている者が1名以上いることが必要です。
※ただし、在留期間の上満了による帰国などの正当な理由で0名になった場合は、要件を満たすものとみなされます。
5. 計画から受給までのステップ
受給までの流れを時系列で確認しましょう。
- 就労環境整備計画の作成・提出 導入予定の措置を盛り込んだ計画書を、計画開始日の6か月前から1か月前までに管轄の労働局へ提出します。
- 措置の導入・実施 認定された計画期間内(3か月〜1年以内)に、多言語化の完了や面談の実施、規則の改定などを行います。
- 離職率の算定(6か月間) 措置実施の翌日から6か月間、離職率をチェックします。
- 支給申請 算定期間終了後、2か月以内に支給申請書を提出します。 ※「外国人労働者雇用労務責任者講習」を受講し、解雇等がない場合は、算定期間を待たずに早期申請できる特例もあります。
6. 注意すべき「不支給」のポイント
せっかくの取り組みが無駄にならないよう、以下の点に厳重注意が必要です。
- 事前着手の禁止: 計画書を労働局に提出するより前に、外部への委託契約や支払い(預かり金を含む)を行っている場合は、「新たな導入」と認められず、一切支給されません。
- 解雇等の制限: 計画期間の初日の前日から計画終了日までの間に、一人でも外国人労働者を**「解雇等(勧奨退職含む)」**した事業主は不支給となります。
- 支払いの完了: 外部委託費用などは、必ず計画期間内に支払いを完了させておく必要があります。
(社労士事務所からのアドバイス)
「外国人労働者就労環境整備助成コース」は、単に資金的な補助を受けるだけでなく、社内のルールを明確化し、外国人労働者とのコミュニケーションを深める絶好の機会です。
しかし、「計画提出前の委託禁止」や「離職率の計算」、多言語化の定義(やさしい日本語の活用)」など、専門的な判断が求められるポイントが数多く存在します。
弊社では、計画書の作成から就業規則の改定、受給に向けた労務管理のアドバイスまで、一気通貫でサポートいたします。
外国人労働者の活躍を通じて、企業のさらなる成長をサポートいたします。
ご興味のある事業主様は、ぜひお気軽に当事務所までお問い合わせください。
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